南相馬市「基盤技術産業高度化支援事業補助金」の採択および事業を実施しました
株式会社テラ・ラボは、福島県南相馬市が実施する「基盤技術産業高度化支援事業補助金」に採択され、次世代多目的長距離無人航空機「Terradolphin VTOL」の改良開発事業を完遂したことをお知らせいたします。
本事業では、垂直離着陸(VTOL)と固定翼による長距離巡航を両立する無人航空機の量産化に向け、推進・電源系、機体構造、制御・通信系、製造工程の4領域において総合的な検証および設計改善を実施しました。
主な実施内容および成果は以下の通りです。
■ 推進・電源系の最適化
バッテリー容量およびモーター特性の検証を通じて、理論値と実運用条件の乖離を解消し、20Ah級以上の電源設計が安定飛行に不可欠であることを特定しました。これにより、電圧安定性と出力余裕を重視した設計指針を確立しました。
■ システム統合課題の構造化
従来発生していた墜落事象について、電源・推進・制御・通信の統合不整合に起因する問題であることを特定し、システム全体の再設計を実施しました。単体性能ではなく統合設計の重要性を明確化しました。
■ 設計改善および飛行実証
設計改善後、海外において累計約100時間の飛行試験を実施し、墜落・重大障害ゼロを達成。電圧安定性、遷移動作、通信信頼性のすべてにおいて実運用レベルでの性能を確認しました。
■ 構造耐久性の検証
複合材機体に対する耐久試験において、長時間運用後も構造損傷や性能劣化が発生しないことを確認し、設計・製造分離体制における品質確保の有効性を実証しました。
本事業の結果、Terradolphin VTOLは研究開発段階から実運用段階へ移行可能な技術基盤を確立しました。特に、VTOL機における電源設計およびシステム統合の最適条件を明確化した点は、長距離無人航空機の実用化における重要な成果となります。
今後は、量産化に向けた製造工程の標準化、エンジンの産業用途対応、電源設計の最適化を進めるとともに、災害対応、インフラ点検、物流分野における社会実装および国際展開を加速してまいります。
https://www.city.minamisoma.lg.jp/portal/sections/16/1620/16202/7/1036.html